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パートの場合の付与日数

 前回は、「正社員に対する年次有給休暇の付与日数」についてご説明しました。今回は、「パートタイム労働者(以下、パート)に対する付与日数」についてです。

まずは、ここではどんな人をパートというかを明らかにしておきます。次の両方の要件を満たす人のことです。

 ① 週所定労働日数が4日以下 

(年間で所定労働日数が定められている場合は216日以下)

② 週所定労働時間が30時間未満

上記の通り、パートは正社員に比べて会社に拘束される時間が短いため、それ相応に有休も少なくなります。具体的には、次の公式に当てはめて算出される日数分の有休が付与されることになるのです。

 (正社員に付与される付与日数)×(パートの週所定労働日数)÷ 5.2

この公式を見て、「後半の(パートの週所定労働日数)÷ 5.2日とは何?」と思われるかもしれないのでご説明します。5.2日とは、正社員の平均的な週所定労働日数です。

ここで「エッ?」と思われた方は、前回のブログの内容をきちんとインプットしてくださった方だと思います。法定労働時間は1週間40時間、18時間とお伝えしましたから、そうであれば正社員の平均的な週所定労働日数は5.2日ではなく5日のはず、と思われたのでしょう。

 実は、前回は触れませんでしたが、法定労働時間が1週間44時間、18時間の事業もあるのです。商業、映画・演劇、保健衛生、接客娯楽の事業で常時10人未満の事業では、140時間では足りないことが明らかであるため、特例対象事業としてそのように定められています。この場合、週所定労働日数は44時間を8時間で割って5.5日となりますね。

 週所定労働日数が5日である事業と5.5日である事業があることを考慮して、正社員の平均的な週所定労働日数を5.2日と定め、前述の公式となっているのです。

さて、この公式に当てはめて算出した場合、パートに付与される有休の日数(比例付与日数)は、次の通りとなります。

 

 

     週所定労働日数

継続勤務年数

4

3

2

1

6か月

7

5日

3日

1日

16か月

8

6日

4日

2日

26か月

9

6日

4日

2日

36か月

10

8日

5日

2日

46か月

12

9日

6日

3日

56か月

13

10

6日

3日

66か月以上

15

11

7日

3日

  

なお、「基準日において前1年間の出勤率が8割以上なければ付与されない」というルールは、正社員の場合と同じです。

事業主の皆様、ご配下のパートさんから有休を取りたいと言われた時に、上の表にあてはめて取れるかどうか調べてあげてくださいね。それから、パートの皆様、有休は取れないと最初から諦めてしまわないでくださいね。

次回は23日(日)です。お楽しみに。